【Stable Diffusion】Outpainting mk2でアウトペインティングする方法
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こういったお悩みにお答えします。
Stable Diffusionでイラストを生成すると、キャラクターの顔や体の一部が見切れてしまうことってありますよね。そんなときはアウトペインティング機能で補完しましょう。いままでボツにしていたイラストを復活させることができますよ。
この記事では
- 【Stable Diffusion】イラストのアウトペインティングとは?
- 【Stable Diffusion】Outpainting mk2の使い方
- Outpainting mk2でイラストを拡張するときのポイント3つ
- もっとスムーズにイラストを生成したいなら…
- 生成した大量のイラストを簡単に管理する方法
これらについて解説していくので、最後まで読むとアウトペインティングでイラストのクオリティを上げる方法がわかります。
img2imgの全般的な使い方を知りたい方は以下の記事も合わせてお読みください。実際に生成したイラスト付きで解説しています。
>>【Stable Diffusion】画像から画像を生成するimg2imgの使い方を解説!
【Stable Diffusion】イラストのアウトペインティングとは?
アウトペインティングとは、イラスト・写真の外側に付け足すように描画すること。Photoshopに『ジェネレーティブ塗りつぶし機能』として搭載されたことでも話題になりました。
アウトペインティング機能はStable Diffusionにも備わっており
このイラストを下側に拡張して
キャラクターの全身を描いたり
上側に拡張して広大な夜空を描いたりと非常に便利です。
アウトペインティングを使うことで、イラストのイメージが大きく変わることも。イラストの補完やクオリティアップのためにぜひ試してみてください。
【Stable Diffusion】Outpainting mk2の使い方
この記事では『Outpainting mk2』という機能を使ってアウトペインティングする方法について解説していきます。Outpainting mk2はStable Diffusion Web UIに標準搭載されている機能。追加のツールなどをインストールすることなく使えます。
Outpainting mk2を使うには、img2img操作画面の左下にあるScriptを開き
この中にある『Outpainting mk2』を選択すればOK。
- Sampling Steps: 80-100
- Sampler: Euler a
- Denoising strength: 0.8
推奨設定は上記のとおりなので、忘れずにそれぞれの値を変更しておいてください。アウトペインティングはもともと何もない部分にイラストを描くため、大きなSteps数やDenoising strengthが必要なのでしょう。
Outpainting mk2にあるいくつかの設定項目について解説していきます。
Pixels to expand
アウトペインティングにより拡張するピクセル数です。
Mask blur
元イラストと拡張する範囲との境目をどのくらいぼかすかという値。
値が小さいと境目がはっきりとわかることが多いです。違和感を少なくしたいなら『10』くらいがおすすめ。
Outpainting direction
- left
- right
- up
- down
イラストを拡張する方向を4つの中から選ぶことができます。例えば、Pixels to expand:128ピクセルでleftとrightにチェックをつけると、左右に128ピクセルずつ(合計で256ピクセル)拡張されます。
思いどおりのイラストを完成させたい場合は1方向ずつ拡張していくのがおすすめ。
一気に複数の方向に拡張すると『左側はいいけど、右側が気に入らない』など失敗確率が上がってしまいます。1回の生成時間が延びるため、ガチャ効率も悪くなりますしね。
Fall-off exponent・Color variation
さっぱりわかりません。筆者は雰囲気で設定しています。誰か教えて。
初期値から離しすぎると、元イラスト無視でいろいろと描かれてしまうイメージ。
Outpainting mk2でイラストを拡張するときのポイント3つ
- ガチャはどうしても必要
- 拡張幅は小さめにする
- 最後は通常のimg2img機能で仕上げ
順番に解説していきます。
ガチャはどうしても必要
Outpainting mk2でイラストを拡張するとき、どうしてもある程度のガチャが必要になります。
継ぎ目がおかしくなったり、追加で変な要素が描かれたりと失敗するケースは多いです。通常のtxt2imgと同じように、何枚も生成して成功作が1枚できればラッキーくらいに考えましょう。
拡張幅は小さめにする
Pixels to expandの初期値は128ですが、元のイラストとの一貫性を重視する場合はもっと小さめに設定するのがおすすめ。
ピクセル数が大きい=『Stable Diffusionが自由に絵を描ける範囲が広い』ということなので、追加の人物など余計な要素が描かれやすくなります。
筆者はできる限りちまちまと拡張していくイメージでやっています。
最後は通常のimg2img機能で仕上げ
『Outpainting mk2で拡張して完成』ではなく、最後はimg2imgで仕上げることをおすすめします。
ある程度のDenoising strengthでimg2imgをかけることで、拡張したときにできた継ぎ目の違和感などを消してくれます。もちろんピンポイントでおかしい場所にはinpaintでの修正も有効。
複数の機能を組み合わせつつ、質の高いイラストを生成していきましょう。
もっとスムーズにイラストを生成したいなら…
もしあなたがもっと快適にAIイラストを生成したいなら、グラボを見直してみるのがおすすめです。
グラボはAIイラストを生成するうえで最も重要なパーツ。いくらCPUやメモリが高性能でもグラボがしょぼかったら致命的です。
本格的に取り組んでいくのなら、グラボにはケチらず投資しましょう。最低でも12GBのVRAMは確保しておきたいところ。VRAMが2GB・4GBくらいしかない古いグラボだと高解像度化や学習に大きな支障が出てしまいます。
コスパを重視する方・予算が5万円以下の方はRTX 3060一択と言っていいでしょう。
もう少し予算が確保できて、さらにハイスペックなグラボに興味がある方は以下の記事もお読みください。きっとあなたに合ったグラボが見つかりますよ。
>>【コスパ重視】Stable Diffusionにおすすめのグラボ3選!
PCごと買い替えを検討している方は以下の記事をお読みください。快適にStable Diffusionを使えるマシン3選を紹介しています。
>>Stable Diffusionにおすすめのパソコン3選と推奨スペックを解説!
生成した大量のイラストを簡単に管理する方法
Stable Diffusionで生成した大量のイラストを効率的に管理するなら『Eagle』というツールがおすすめ。
イラストを生成するとメタデータが自動でEagleに送られ、タグやメモとして保存されます。このタグを使うことで検索や管理がとても楽ちん。
例えば『a dog』というタグで検索すると、そのプロンプトで生成されたイラストだけを表示することができます。『あのイラストどんなプロンプトで生成したっけ?』『LoRAのトリガーワード忘れた』なんて迷わずに済みますよ。
Eagleは本来『約4,000円・買い切り型』の有料ツールですが、30日間の無料体験ができるので、とりあえず試してみてください。
『【Stable Diffusion】Outpainting mk2でアウトペインティングする方法』のまとめ
- Stable Diffusionではアウトペインティングでイラストを拡張できる
- 見切れてしまった要素を描き足すときなどに使おう
- 最後はimg2imgやinpaintで仕上げをしよう
ここまでお読みいただきありがとうございました!
他にもわからないことがあったら以下の記事をお読みください。初心者向けにStable Diffusionの使い方を一から解説しています。