【Stable Diffusion】プロンプトの範囲を指定するRegion Prompt Controlの使い方!
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こういったお悩みにお答えします。
Stable Diffusionでプロンプト・ネガティブプロンプトを入力すると、イラスト全体に効果が出るのが普通。『人物を描いて』という指示はできても『中心には描かないで』というピンポイントな指定はできないため不便ですよね。
この記事では
- 【Stable Diffusion】プロンプトの範囲を指定するRegion Prompt Controlの特徴とは?
- Region Prompt Controlの導入方法
- Region Prompt Controlの使い方
- もっとスムーズにイラストを生成したいなら…
- 生成した大量のイラストを簡単に管理する方法
これらについて解説していくので、最後まで読むと指定した範囲にのみプロンプトを適用する方法がわかります。
この記事では『Region Prompt Control』ついて解説していますが、導入に必要なTiled diffusionについて知りたい方は以下の記事も合わせてお読みください。
>>【Stable Diffusion】Tiled diffusionの使い方とインストール方法を解説!
Region Prompt Controlでプロンプトの影響範囲を指定できる
Region Prompt Controlを使うと、プロンプト・ネガティブプロンプトなどが効く範囲を制御することができます。
例えば、このように『赤』と『オレンジ』2つの領域を指定し
- 赤色の領域:立っている女の子
- オレンジ色の領域:美しい背景
のようにプロンプトを入力すると
指示された部分に女の子が描画されます。
イラスト全体にしか指示を出せなかったころと比べて、ガチャの成功確率が爆上がりするはずです。ぜひRegion Prompt Controlを使って思いどおりのイラストを生成していってください。
Region Prompt Controlの導入方法
Region Prompt Controlを使うには、前提として『Tiled diffusion』をインストールしておく必要があります。
Tiled diffusionは単体でもとても便利な機能なので、まだ導入していない方は今すぐ手に入れておきましょう。
具体的な導入方法や使い方は以下の記事をお読みください。
>>【Stable Diffusion】Tiled diffusionの使い方とインストール方法を解説!
Tiled diffusionがインストールされていれば
Tiled diffusionタブの配下にRegion Prompt Controlの項目があります。
Region Prompt Controlの使い方
この記事では主にtxt2imgでの使い方を解説していきますが、Region Prompt Controlはimg2imgでも利用可能。既存のイラストを高画質化するときなどにも使うことができます。
txt2imgでの基本的に使い方がわかったらぜひ試してみてください。
それでは、Region Prompt Controlを使って、人物が描かれる位置を指定してみましょう。
全体の設定
イラスト全体に関するプロンプト(masterpieceなど)は通常のプロンプト・ネガティブプロンプト欄に入力しておきます。
モデルやサンプラーなどはお好みのものでOK。
次にTiled Diffusionを有効化します。意外と忘れがちなので要注意。
Region Prompt Controlの設定
Region Prompt Controlのタブを開き、『Enable Control』にチェックを入れましょう。これでRegion Prompt Controlが有効化されます。次に『Create txt2img canvas』ボタンをクリックします。
まずは練習として2つのRegion(領域)を指定してみましょう。
Region1,2のタブを開き、左上の『Enable Region』にチェックを入れます。
するとcanvasに赤とオレンジの四角が表示されたはず。この領域の範囲はドラッグ・アンド・ドロップで好きなように設定できます。
今回は上の画像のように
- Region1(赤色):イラスト右側に縦長の長方形
- Region2(オレンジ色):画面全体
このように範囲を決定します。次に
- Region1:Foregroundを選択
プロンプトに【1 girl,full body,standing,】と入力 - Region2:backgroundを選択
プロンプトは【beautiful background,no humans,】と入力
このように設定しましょう。
前面に描いてほしい要素がある領域は『Foreground(前面)』、背景などの領域は『background』と使い分けてください。
すると美しい背景の中、Region1の範囲に立っている女性が描かれました。このように対象物が描かれる範囲を指定できるのがRegion Prompt Controlの大きな強みです。
なお『Feather』の値はForegroundを選んだ場合のみ表示され、周囲との境目をどれだけぼかすかという指標です。
値が小さいと(Feather:0)周囲から浮いた描かれ方になりますが
値が大きいと(Feather:0.5)周囲によくなじみます。ただしFeatherの値は絵柄への影響も大きいので、目的に応じて設定しましょう。
Regionは3つ以上でもOK
Regionの数は3つ以上に増やすことも可能。
Region3にチェックを入れると、canvas上には黄色の枠が表示されます。
この範囲に『a cat』を描かせてみると
Region3の範囲に猫が出現しました。Featherの値が小さいのでマンガのコマ割りみたいな描かれ方になっていますが。
Region Prompt Controlを使うと複数の人物や要素を確実に描画させることができるため、イラスト生成の幅が大きく広がること間違いなし。
プロンプトだけだと思いどおりの人数にならなかったり、体が融合したりとなかなか大変ですからね…。
TIやLoRAも適用可能
プロンプト・ネガティブプロンプト欄にTIやLoRAのトリガーワードを記載することで、範囲を指定して適用することができます。いやあ便利便利。
使い方はプロンプトと同様です。左右に分かれるようなRegionを設定し、赤い領域(Region1)だけ
浴衣のLoRAを適用してみましょう。
すると、狙いどおりに右側の女性だけが浴衣姿になりました。
Region Prompt Controlは使えるシーンやパターンが多すぎてとても紹介しきれないので、今回はこのあたりにしておきます。あとはご自身でいろいろ試してみてくださいね。
もっとスムーズにイラストを生成したいなら…
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もう少し予算が確保できて、さらにハイスペックなグラボに興味がある方は以下の記事もお読みください。きっとあなたに合ったグラボが見つかりますよ。
>>【コスパ重視】Stable Diffusionにおすすめのグラボ3選!
PCごと買い替えを検討している方は以下の記事をお読みください。快適にStable Diffusionを使えるマシン3選を紹介しています。
>>Stable Diffusionにおすすめのパソコン3選と推奨スペックを解説!
生成した大量のイラストを簡単に管理する方法
Stable Diffusionで生成した大量のイラストを効率的に管理するなら『Eagle』というツールがおすすめ。
イラストを生成するとメタデータが自動でEagleに送られ、タグやメモとして保存されます。このタグを使うことで検索や管理がとても楽ちん。
例えば『a dog』というタグで検索すると、そのプロンプトで生成されたイラストだけを表示することができます。『あのイラストどんなプロンプトで生成したっけ?』『LoRAのトリガーワード忘れた』なんて迷わずに済みますよ。
Eagleは本来『約4,000円・買い切り型』の有料ツールですが、30日間の無料体験ができるので、とりあえず試してみてください。
『【Stable Diffusion】プロンプトの範囲を指定するRegion Prompt Controlの使い方!』のまとめ
- Region Prompt Controlでプロンプトの影響範囲を指定できる
- TIやLoRAも同様に適用可能
- 無駄なガチャを減らせるのでめちゃくちゃ便利
ここまでお読みいただきありがとうございました!
他にもわからないことがあったら以下の記事をお読みください。初心者向けにStable Diffusionの使い方を一から解説しています。