【Model Toolkit】Stable Diffusionのモデルを軽量化する方法
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こういったお悩みにお答えします。
Stable Diffusionには必須のモデル。でも1つ数GBと容量が大きいですよね。
容量が大きいほどストレージを圧迫するのはもちろんのこと、読み込み時間も長くなり作業に余計な時間がかかってしまいます。
この記事では
- Stable Diffusionのモデルを軽量化する2つのメリット
- Model ToolkitでStable Diffusionのモデルを軽量化する方法
- Model Toolkitの使い方
- もっとスムーズにイラストを生成したいなら…
- 生成した大量のイラストを簡単に管理する方法
これらについて解説していくので、最後まで読むとモデルを軽量化する方法がわかり、今までより快適に作業をすることができますよ。
この記事ではModel Toolkitという拡張機能を紹介していますが、他にもおすすめの拡張機能を知りたい方は以下の記事も合わせてお読みください。
>>Stable Diffusionでおすすめの拡張機能(Extensions)を紹介!
Stable Diffusionのモデルを軽量化する2つのメリット
Stable Diffusionでイラストを生成するために必要なモデルですが…容量が大きいですよね。軽くても数GB~重いと7・8GBくらいになるケースも。
そんなモデルを軽量化することによって
- ファイルサイズが抑えられる
- 読み込み時間が短くなる
このようなメリットがあります。
ファイルサイズが抑えられる
通常の(prunedされていない)モデルファイルの容量は4~8GBくらいのものが多いです。
たくさんのモデルを無計画にダウンロードしていくと、ストレージの容量はいくらあっても足りません。もちろん『必要なモデルを見極める』という方法でも対処はできますが…どのモデルが良いかなんて実際にイラストを生成してみないとわからないもの。
だからこそ、モデル1つ1つの容量が小さくなったらありがたいですよね。
ほとんどの場合モデル1つあたり約2GBまで小さくなるので、軽量化前の1/2~1/3くらいの容量で済みますよ。
※もともとpruned化されているモデルを使っている場合、容量は変わりません。
読み込み時間が短くなる
モデルを軽量化することによって、Stable Diffusionの起動時・モデルの切り替え時に発生する読み込み時間を短縮することができます。
容量が大きいモデルだと2分以上も待たされたりするんですよね(筆者の場合ですが)。
読み込むファイルのサイズが7GBの場合と2GBの場合では、前者の方がより多くの時間がかかって当然。
モデルをよく切り替える方にとっては、特に大きな時短になるでしょう。
絵柄への影響は(ほぼ)ない
モデルを軽量化しても、イラストの品質が下がってしまうようなことはありません。
abyssorangemix2SFWというモデルで軽量化の前後のイラストを比べてみましょう。
2枚目のイラストでは顔の輪郭などが少し変わっていますが、全体的に品質が下がったという感じは見受けられませんでした。あまり気にしなくて大丈夫でしょう。
Model ToolkitでStable Diffusionのモデルを軽量化する方法
この記事では『Model Toolkit』という拡張機能を使ってモデルを軽量化し、よりスムーズな作業を実現する方法について解説していきます。
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※筆者の環境においては、モデルを軽量化したことによるエラーなどは発生していません。しかしあなたの環境や今後のアプデなどによりエラーが発生する可能性もあるため、使用は自己責任でお願いしますね。
出典元:Github
Model ToolkitはGithub上に置いてあるツールなのですが、導入はStable Diffusionの操作画面から行います。
『Extensions』 → 『Install from URL』のタブを選択し
- https://github.com/arenasys/stable-diffusion-webui-model-toolkit
こちらのURLをペーストしてください。
『Install』ボタンを押すとModel Toolkitが自動でダウンロードされます。
ダウンロードしたModel Toolkitは『stable-diffusion-webui』内の『extensions』に入っているので、気になる方は確認しましょう(必須の作業ではありません)。
Model Toolkitが導入できたので、一度UIを再起動させます。左側の『Installed』タブに移動し、『Apply and restart UI』ボタンを押しましょう。
UIが再起動できたら『Settings』タブに『Model Toolkit』という項目が追加されているはず。
『Fix broken CLIP position IDs』にチェックを入れた状態で『Apply settings』を押しましょう。これで準備は完了です。
Model Toolkitの使い方
Model Toolkitの導入が完了したら、『Toolkit』のタブを開きましょう。
試しにモデルを1つ選び『Load』ボタンを押してみてください。
少し時間がかかりますが、選んだモデルの分析結果が表示されます。
- pruned版のモデルを選んだ場合など、これ以上軽量化できないこともあります。
上の画像では『Contains 3.20GB of junk data!』と表示されていますね。不要なデータの容量が3.2GBもあるそうです…多すぎん?
右上の『Save』ボタンを押すと作業が開始し、不要なデータを取り除いた(pruned)モデルが作られます。『Precision』は初期設定の『FP16』のままでOK。
モデルの軽量化が完了したら、もとのモデルは削除してしまいましょう。これを繰り返していけば、すべてのモデルが軽量化され作業がスムーズになりますよ。
もっとスムーズにイラストを生成したいなら…
もしあなたがもっと快適にAIイラストを生成したいなら、グラボを見直してみるのがおすすめです。
グラボはAIイラストを生成するうえで最も重要なパーツ。いくらCPUやメモリが高性能でもグラボがしょぼかったら致命的です。
本格的に取り組んでいくのなら、グラボにはケチらず投資しましょう。最低でも12GBのVRAMは確保しておきたいところ。VRAMが2GB・4GBくらいしかない古いグラボだと高解像度化や学習に大きな支障が出てしまいます。
コスパを重視する方・予算が5万円以下の方はRTX 3060一択と言っていいでしょう。
もう少し予算が確保できて、さらにハイスペックなグラボに興味がある方は以下の記事もお読みください。きっとあなたに合ったグラボが見つかりますよ。
>>【コスパ重視】Stable Diffusionにおすすめのグラボ3選!
PCごと買い替えを検討している方は以下の記事をお読みください。快適にStable Diffusionを使えるマシン3選を紹介しています。
>>Stable Diffusionにおすすめのパソコン3選と推奨スペックを解説!
生成した大量のイラストを簡単に管理する方法
Stable Diffusionで生成した大量のイラストを効率的に管理するなら『Eagle』というツールがおすすめ。
イラストを生成するとメタデータが自動でEagleに送られ、タグやメモとして保存されます。このタグを使うことで検索や管理がとても楽ちん。
例えば『a dog』というタグで検索すると、そのプロンプトで生成されたイラストだけを表示することができます。『あのイラストどんなプロンプトで生成したっけ?』『LoRAのトリガーワード忘れた』なんて迷わずに済みますよ。
Eagleは本来『約4,000円・買い切り型』の有料ツールですが、30日間の無料体験ができるので、とりあえず試してみてください。
『【Model Toolkit】Stable Diffusionのモデルを軽量化する方法』のまとめ
- もともと4~7GBくらいのモデルが約2GBに!
- 読み込み速度も上がって時短できる
- よく使うモデルから軽量化しておこう
ここまでお読みいただきありがとうございました!
他にもわからないことがあったら以下の記事をお読みください。初心者向けにStable Diffusionの使い方を一から解説しています。