【今さら聞けない】ComfyUIの導入方法を解説!
こういったお悩みにお答えします。
画像生成AI・動画生成AIを使いこなすうえで避けては通れないComfyUIですが、複雑そうな印象のため敬遠している人も多いはず。しかし、いつまでも見てみぬふりをしていると、爆速で開発されている最新技術からどんどん置いていかれることに…。
この記事では
これらについて解説していくので、最後まで読むとComfyUIのインストールと初期設定を完了させる方法がわかります。
ComfyUIの導入方法
ComfyUIの導入は驚くほど簡単です。ファイルが1.5GBと重いためダウンロードには時間がかかりますが、作業時間自体はほんの数分で完了します。
なおこの記事では
- OS:Windows
- GPU:Nvidia製
これらの環境を想定しています。
出典元:Github
ComfyUIのダウンロードはGithubの公式ページに行き、上記のリンクを押しましょう。Macユーザーなど、上記の環境と異なる場合は手動でインストールを行っていく必要があります。
ダウンロードが完了したら「ComfyUI_windows_portable_nvidia」フォルダが作成されているはず。
中身を開いて「run_nvidia_gpu」をクリックするとPythonが実行され
ComfyUIが起動します。
とりあえずComfyUIで画像を生成してみよう
ComfyUIの操作画面を見てもさっぱりわからない人が多いと思いますが、「論より証拠」ということで、とりあえず1枚イラストを生成してみましょう。
Checkpoint(モデル)の設定
ComfyUIでイラストを生成するために、まずはCheckpoint(モデル)の設定をする必要があります。
Checkpointを持っていない人
Checkpointを持っていない人は、CivitaiやHugging faceなどのサイトから気に入ったものをダウンロードしてください。
ダウンロードしたファイルは「ComfyUI_windows_portable_nvidia\ComfyUI_windows_portable\ComfyUI\models\checkpoints」のフォルダ内に入れると認識されます。
CheckpointをほかのWeb UIで使用している人
すでにA1111やForgeなどのWeb UIを使っている人は、ComfyUIの設定を変更してモデルファイルを共有するのが便利です。ただでさえ重いモデルファイルをComfyUI用にコピーしてしまうと、ストレージの容量がどんどん圧迫されてしまいますからね。
「ComfyUI_windows_portable_nvidia\ComfyUI_windows_portable\ComfyUI」を開くと、「extra_model_paths.example」というファイルがあるはず。
このファイル名を変更し「.example」を削除してください。
次にこのファイルをメモ帳などで開き
6行目の「base_path: path/to/stable-diffusion-webui/」の部分をWeb UIが保存されているフォルダのパスに書き換えます。
デスクトップに保存しているA1111とファイルを共有したい場合は「base_path: C:\Users\owner\Desktop\stable-diffusion-webui」のようになります。モデルが置いてあるフォルダのパスではないことに注意しましょう。
ComfyUIを一度再起動すると、モデルを選択できるようになっているはず。
「Load Checkpoint」のノードで好きなモデルを選んだら
画面下の「Queue」をクリックすると、タスクが実行されてイラストが生成されます。
出力されたイラストは「ComfyUI_windows_portable_nvidia\ComfyUI_windows_portable\ComfyUI\output」のフォルダ内に保存されています。
ComfyUIの特徴(AUTOMATIC1111との違い)
ComfyUIの特徴は、なんといってもこの画面。一つ一つの「ノード」をつなぎ合わせてワークフローを構築します。
「よくわからない」「難しそう」と感じる人も多いでしょうが、特にプログラミングの知識がなくてもComfyUIを使うことは十分に可能です。あまり気負わずに試してみてください。
画像だけでなく動画の生成にも対応しています。記事執筆時点ではローカル環境で動作する動画生成AIがだんだんと開発されている状況。今後の開発に伴って、それらの動画生成AIを活用するためにComfyUIを使い始める人がどんどん増えていくでしょう(と思ってこの記事を書いています)。
ComfyUIのメリット3つ
- ちょっと軽い
- ワークフローが可視化される
- ComfyUIでのみ扱うことができる機能が多い
ちょっと軽い
ComfyUIはほかのWeb UIよりも少ないVRAMでも動作します。そのため、比較的低スペックなマシンでもスムーズに画像を生成に取り組むことが可能。
VRAMに余裕ができるぶん、同じスペックのマシンでもA1111などのWeb UIより大きなサイズのイラストを生成することができます。
ワークフローが可視化される
生成されるまでのフローが可視化されるのもComfyUIのメリット。エラーが発生したときも、どの段階でつまづいたのか・このノードを外すとどうなるかなど臨機応変に対応することができます。
ComfyUIでのみ扱うことができる機能が多い
これを目的にComfyUIを導入する人も多いのではないでしょうか。
新しい機能が開発されたとき、まず対応できるのはComfyUIです。その後、有志の方々の作業によりA1111やForgeなどのWeb UIでも使えるように改良される、というのがよくある流れです。
ほかのWeb UIでも使えるようになるまでにはタイムラグが発生しますし、そもそもそんな改良がなされるとも限りません。
自分の気に入った機能を早く・確実に使うためにはComfyUIを使えるようになることが必須です。
ComfyUIのデメリット2つ
- UIがわかりづらい
- 自由度が高すぎる
UIがわかりづらい
ComfyUIはパっと見で操作がわかりづらいのがデメリットです。ノードをつなげていく形のワークフローに慣れている人は少ないでしょう。
直感的に動作させることができるA1111やForgeの方がとっつきやすいのは間違いありません。
特に「プロンプト?」「サンプラー?」というレベルの初心者がいきなりComfyUIを使おうとすると、覚えることが多くて大変になってしまうでしょう。
自由度が高すぎる
ComfyUIではノードを限りなく分岐させたりつないだりすることが可能です。そのため、無限にワークフローが拡張され、わけがわからなくなることも。
オリジナルのワークフローを作成するときは、できるだけムダを省いた形にするよう心がけましょう。
…といった工夫をしつつエラーが出ないようなワークフローを組んでいく、というのは初心者にはなかなかハードルが高いですね。
ComfyUI使用者におすすめのグラフィックボード
出典元:Github
ComfyUI作者のGithubでは、最もおすすめなのはNvidiaのGPUで
過去 10 年間 (Maxwell/GTX 900 以降) のすべての Nvidia GPU は pytorch でサポートされており、非常にうまく動作します。
最高のパフォーマンスを得るには、3000 シリーズ以上が推奨されます。 VRAM は常に多い方が望ましいです。
と記載されています。ComfyUIはそのほかのWeb UIよりも低スペックのマシンで動作させることができるとはいえ、やはり最低限3000番台くらいのスペックがあることが望ましいですね。
コスパ重視・予算5万円以下
3000番台のモデルで画像生成用のGPUを探しているなら、RTX3060一択です。ミドルモデルでありながら12GBのVRAMを搭載していることがその理由。12GB以上のVRAMを搭載しているのは、ハイエンドモデルである4000番台が中心。もちろん価格も3060の2倍~5倍くらいと高価です。
そんな中で、比較的安価に12GBのVRAMを手に入れることができるのは3060のみ。筆者が画像生成AIを始めるときに迷わず購入したモデルです。
一方、3060の処理速度はイマイチ。高速で次々と画像を生成していくのには不向きです。もちろん、動画生成となるともっと厳しくなるでしょう。
趣味でのんびりとイラストを生成したい人におすすめです。
ガチ勢向け・予算30~40万円
AIイラストを高速で生成していきたい・動画生成も試してみたい人におすすめのハイエンドGPUです。
記事執筆時点で販売されている個人向けモデルではトップの性能を誇るモデル。もちろん筆者も愛用しています。
RTX3060とは比べものにならないほどの生成速度と、24GBという大容量のVRAMが搭載されており、ストレスなく次々とイラストを生成していくことができます。
今後はローカルでの動画生成もどんどん一般的になっていくでしょう。単純に考えても、画像よりも動画の方が要求スペックは高くなるはず。動画生成も含めて新しい昨日を使っていきたい、という考えの人は4090に投資しておくのがおすすめです。
「せっかくComfyUIを導入したのに、スペックが原因で新技術を試せない」なんて悩みを抱えることもないでしょう。
その分とても高価なモデルなので、お財布とよく相談して判断してください。
『【今さら聞けない】ComfyUIの導入方法を解説!』のまとめ
- ComfyUIの導入自体はとても簡単
- ノードをつなげてワークフローを作るのは、はじめのうちは難しく感じるかも
- 次は拡張機能を導入していこう
ここまでお読みいただきありがとうございました!